どんと焼き
そらの珊瑚
雪のあと
空おだやかに澄みわたる
望みをひとつと問われれば
家族が健康で過ごせますように
儀式の火は燃え上がり
今日という実をはぜていく
紅白の餅は黒くこげ
昨年収穫した稲藁で編んだお飾りは
全て灰となってゆく
そうして
ふたたび稲の穂を
育む土となってゆく
やまとの昔からつながっている
煙はもうもうと
白い馬の群れのように
望みを乗せて
睦み月を駆けてゆく
自由詩
どんと焼き
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そらの珊瑚
2013-01-28 09:50:18
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「詩人サークル 群青」課題作品