約束
赤青黄




指切り一つ
交わした日の涙と
頬にふれる肌の
しなやかさを
失ってしまったこと




近くにあって
遠くにあったもの
それらがみな
始まりのこころへ帰っていくように
契りもまた
ここからいなくなるさだめにあることを

いつだったか
いつだっただろう

あなたは教えてくれた





結ばれぬ
色恋のうた

ふたりのよびかけは
きえてなくなる
一つのうた


目に見えぬ涙を
ぬぐいあう約束の言葉も
また、うた






さよならはおわりじゃなく
はじまり

その単純な言葉のちからに
信じることを込めて


ひとびとは

明日に向かって
歩き出す






自由詩 約束 Copyright 赤青黄 2013-01-26 00:32:02
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