約束
赤青黄
指切り一つ
交わした日の涙と
頬にふれる肌の
しなやかさを
失ってしまったこと
近くにあって
遠くにあったもの
それらがみな
始まりのこころへ帰っていくように
契りもまた
ここからいなくなるさだめにあることを
いつだったか
いつだっただろう
あなたは教えてくれた
結ばれぬ
色恋のうた
ふたりのよびかけは
きえてなくなる
一つのうた
目に見えぬ涙を
ぬぐいあう約束の言葉も
また、うた
さよならはおわりじゃなく
はじまり
その単純な言葉のちからに
信じることを込めて
ひとびとは
明日に向かって
歩き出す