パーティー
ナラ・ケイ

夢の中で
パーティーに出かけて
来ているはずの彼を探した
部屋はほの明るく
音はない

彼によく似た人が
何人も現れるのだが
みな少しずつ違っている
どうして見つけられないのか
自信が揺らいだ
知っていたのは
ほんとうの彼だったのかと

自分だけが彼を見つけられる
ほんとうの彼を知っていると
言いきかせながら
彼を探し続けた

目が覚めて
夢で逢った
彼によく似た人を思い浮かべた
やはりどれも彼であったと思えた
少しずつ違う彼は
少しずつの彼であり
どれもほんとうではなかったかと

少しずつの無限の彼に
永遠に出会い続けたい
この一瞬の思いが
どんなに儚いものか
知っていても

パーティーは無数に開かれる


自由詩 パーティー Copyright ナラ・ケイ 2013-01-23 14:33:11
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