想いに翻弄されて...
世江







苦しみを抱いたこの胸は
最早、使い物にはならない。





声が聞きたい
そんな欲求ばかりが募る





すぐ傍に居るはずの貴方は、
いつの間にか、その背中が見えなくなるくらい遠くに居て、
怖くて、足が縺れる。


その場にしゃがみ込んで、人目も気にせず大きな声で泣く。





そうすれば、貴方は戻ってくるんじゃないか…なんて甘い考え、
通用しない





厭味ったらしい。
穢い






分かってる。



世に出れば当たり前になること。









波に揺られ、人の間を抜ける



深く息を吸えば、思わず噎せてしまう様な空気。



吐き気がする






逃げられないから。



















でも、受け入れるなんて、無謀。












表はともかく、




夢に出て来る、嘘みたいなほんとの話。




そんな、“見えないもの”に振り回されて、
人間として生きる。








傍若無人


傍らに人無きが若し。












磁気に引かれる金属物質。

それが奏でる無機質なメロディー…




暮らしの一部になるこの時間は、
尚も、自身を傷付け続ける。








だからこそ、
想いに翻弄されて生き続ける。



自由詩 想いに翻弄されて... Copyright 世江 2013-01-22 16:05:53
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