冬空
かとり

チョークの粉が
ふっているみたい
冬空の
明滅を追っていると
何も見えなくなりそうで
息を継ぐ 絡めた
指の
冷たさと 倦みの
国境に 立っていようと
間違えを探しては
間違え
沈黙している

幹線道路を
どのくらい歩いただろう
振り返っては 呼気を整え
優しげな獣が
隅にいななけば
小首を傾げて


自由詩 冬空 Copyright かとり 2013-01-19 11:40:35
notebook Home