此処に在る思い
桜 歩美

過保護になり過ぎた時代に間違って先走って坊やの道を

作ってあげそうになってしまうんだ



でもそれは余計なこと

してはいけないことなんだって

教わったよ



すべての結果は自分の責任

子供だって選択をする時がくれば

選ぶ責任は自分自身にあるのだと



親は限られた狭いことしかしてやれない

いつの間にか子供の未来をも

親が作ってしまってあげようとさえ

していることにハッと気が付き我に帰ってそう思った



だって親は先に逝くんだもの

子供は自分で自分の道を歩いていくんだもの

それに余計な口出しは無用なんだ



あがいているとき

もがいているとき

親がしてやれることは見守りと温もりのある笑顔とご飯

そして気の利いた癒しの一言

「やるだけやったならそれでいいじゃない」

ただそれだけしか親は出来ない



自分で選んで自分で頑張れなかったときには

そういう結果が自分に帰ってくるだけ

そのときにもっと頑張ればよかったと思うことも

人生には必要なんだ

そうじゃなきゃ頑張ろうと思える人間になれないんだ



人は幾つもの弱さを抱え生きていく生き物だから

悩んだり後悔したりの繰り返し

だけどそこから踏ん張って頑張ろうとする力は

きっと頑張れる強さを大人になるまでに育てられたかどうかなんだ



そういう人であってほしい

そう願うことしか出来ないけれど

母はただ

君のいつまでもその優しい微笑みと思いやりを見守ることしか

出来ないのだけど

心の祈りはどこかできっとそっと

君の心に届いているような気がする



どうか君の選ぶこれからの道に

たくさんの幸せが降り注ぎますように

逞しく優しくって難しい

だけど負けない大人になれますように



踏ん張る君を

応援します

頑張れ受験生





自由詩 此処に在る思い Copyright 桜 歩美 2013-01-17 20:40:13
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