ヒレで泳ぐ
藤鈴呼

左右 ゆらゆら 動かす鰭(ヒレ)を
滑稽に 眺めながら 足を出す

隙間に 挟まった 鯉は 動けない
隙間に 留まった 恋も 動けない

隙歯に 詰まった 滓は ミットモナイ
カスカスの 思考回路を キャラに 預ける

ヤツは 螺旋構造だから
何処かに 引っ掛かりが有るに 違いないと
勝手な妄想を 広げれば
鱗が 頷く

お前の生きる場所は 此処では無いと
進言されている様で 軽く ムカつく

苛立つのと 別の角度で 胃もたれがして
鳩尾(ミゾオチ)と 別の角度に キリキリ疼けば

飛び跳ねる 鯉 故意に動き出す
網を持って 追い駆けるより先に
岩場に 隠れて しまいなさい
もう 誰にも 文句 言われぬ様に

ついでに 口も つぐんで
貼り付いた 貝と 友達に 成れば イイ
もう少し 気温が 高くなってから
優雅に 泳ぎ出せば それで 良い

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自由詩 ヒレで泳ぐ Copyright 藤鈴呼 2013-01-14 22:58:23
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