五拍子
伊織

願い事叶うなら とりあえず抱きしめて
永遠は作れない そんなこと知っている

あなたとは 分かり合うつもりなど ありません
本当のことなのに どうしてそう悲しむの


もう一度抱きしめて あなたがこう告げました
「頼むから消えないで。」 信じてもいいですか

手を繋ぎ街歩く ありふれた幸せは
こんなにも簡単に 手に入ってしまった

私にも幸せに なる資格あるんだと
思ってしまいました 思い上がりでした


気がつけば外よりも 部屋の中いるばかり
求められるがまま ただ笑い座ってた 

好きだとか殴るとか 結局はどちらなの
ああ、そうか欲しいのは 玩具だったんだよね

剃刀を当てました 横に引けませんでした
あなたはこう告げました 「死ぬんなら早よ死ねや。」


そしてまた気がつけば 誰もいなくなりました
神様はいないのです そんなこと知っていた


自由詩 五拍子 Copyright 伊織 2013-01-13 00:25:09
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