うるさいうた
赤青黄
動物達にしか聞こえないラララララ
森がけたたましくあくびをしている
動物達が 微かな
物音を
微かな
ものおとを
タタタタタ
草の間から
尻尾を 覗かせて
シッポを のぞかせて!
覗かせて?
のぞかせて
たくさんのしっぽが
足を組むようにして
もーーーーりがーーーーーーーーーーーーーーーー!物音を シッポを 草の陰から
人と人とが隣り合うビルの森よりも
こっちのほうが健全じゃないのか タタタタタ
森の動物達はひがなあいなでを
くりかえす タタタタタ
ちっとも
タタタタタ
あきない様子
ちっともあきないよ う す
で
だれにっもみつかっらない ラララララ
もりっのおくっからこだまする! ラララララ
どうぶつたちのしっぽは
シッポは
尻尾は
草の陰からちょっとだけのぞかせて その数は二つ
ちょっとだけこすれあって その音の数は多岐に渡る
森が
新しい
命の誕生を祝う間
どうぶつ達は草と草の間から
また尻尾を出しているのだ
ラララララ タタタタタ サササササ
けれども人間たちは、これを出しているやつらが動物でないことを知っていた
なぜなら人間たちは、音を出す動物ならびにその他もろもろを絶滅させたからだ
ゆえに人間たちは、さっきからずっと銃を片手に尻尾のありかを探していた
けれど尻尾をいくら撃てども尻尾は尻尾でしかなく尻尾の先にあるのは
ちょっとだけ腐った、汁、液、紫、
ラララララ タタタタタ サササササ
どうぶつたちがさっきからむやみやたらにおとをだしつづけている
くさのあいだかっらかさかさかさきのあいだからかさかさかさかさえだえだのあいだから
ごそごそごそごそじゃんぐるのなかからからからからからすこしだけぬかるんだぬまのそ
こからごぽごぽごぽごぽひとがむかしすてたはいこくからぴーちくぴーちくぱーちくぱー
ちくつくつくぼーしつくつくぼーしあらゆるくさのなかからこんにちはしっぽがふりふり
とあらゆるあなからはいだしきているかさかさかさかめがいたくなってくるおとおとおと
おとのむれここはもはやおとのじゃんぐることばもけしきもきゅうかくでさえもそしてま
たことばでさえもこのけんそうにかつことはできないそれがたとえなんであったとしても
誰にも見つからない森の奥で
音を出しているのは
だれだ