ピーターパン・シンドローム
aria28thmoon

純然たる悲劇の恐るべき美に囚われて、
硝子細工の魅力が孕んだある種の危うさに恋して、
そういった思春期的な感性が 薄らいでゆくことが こわい
きっと大人になんてなりたくなかったのだ

なりたくもない大人になってしまった人間は
せめてもの抵抗として
海馬のなかに眠る17歳の記憶と対話をする
頭蓋骨の内側のほんの一部分
そのくらいの小さなネバーランドくらい
持ってたっていいだろう?


自由詩 ピーターパン・シンドローム Copyright aria28thmoon 2013-01-11 22:20:48
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