歴史という名のはるか
もっぷ

三丁目が壊れてゆく
西から南西にかけて壊れてゆく
止めるすべはない
時代は崩壊に味方している

ツリーはごく近い市井にはみえずに
遠くから客を招くに余念がない
そういえば花火だ
なんとかリゾートの
音だけはおすそ分けされている
だけど首都高の
時代遅れの暴走族たちのほうが
はるかにまっとうだと思っちゃ
いけないかい

三丁目が壊れてゆく
止めるすべはない
誰が決めたか、
じゃないんだ
これは錆びついた時計
が決定した
意志で
担当者はハンコを押しただけ

ヒトの都合を決めるのはいつだって
歴史という名の悠だ

三丁目が
壊れて
ゆく


自由詩 歴史という名のはるか Copyright もっぷ 2013-01-11 05:33:34
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