花に埋もれる
高瀬
騒めきを静めるように
掻きならす
腕にたくさんの糸をつないだ
はずだった、気づけばほつればかりで
抱かれた幻想に惑う
声すら届きもしないのにこんなにも
頼りない宛てに頼るなんて
美しい破片を見つけては
ただ唇を噛みしめた
ちがう、ちがうと否定して
ほつれたちもそのままに
重たい身体を引きずるよう歩いた
意味もなさないものたちに
もうわからないと呟いて
冷ややかな溜息を吐ききったらば
わたしはわたしになれるのか
ゆるしたいゆるされたい
掠れてしまうのどでは
うまく紡げなくて
それでも、それでもと繰り返し
踏みこえても踏みこえても
いつかの先に
、呼吸を失くしたきみを沈める
その腕に抱えた
花束ならよかった