遊ぶ季節
そらの珊瑚

子狐のきょうだいが じゃれあっている
とんで
はねて
おって
にげて
まちぶせして
かみついて
雪を蹴散らし
狩る者の本能を
喰われる者の宿命を
疑似体験をしている

思い切り遊ぶ
大人になったら
もう遊ぶ時間がないと知っているかのように
本気で遊んでいる

人間のきょうだいが じゃれあっている
遊びながら 
ひとつのきせつのなかで体温を伝えあっている
それが展開図になるころ 大人になる
そしてひとりで 外へ出ていく





 


自由詩 遊ぶ季節 Copyright そらの珊瑚 2012-12-17 08:20:53
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