てだこ、大ぬしが飛ぶ
ミネ

てだこ、大ぬしは飛ぶ

てだ、いちろくが、
てだ、はちろくが、

日夜
苦しそうにマフラーを
まいてるカップルたち
こんなすがすがしい愛はない
うどんのようにスルスルと伸びて
熱い湯気をたっぷりしこんで
ん、なるだけ大砲の傍を
手をつないで歩いていってくれ
ビュッ…と

あるいは閃光
水牛が尻尾をはたはた
コンビニを横切るのだった

おくれ毛がなびいて
だんだん珈琲も冷めはじめ
二進法はとにかく破裂
飛火しちゃって
小屋で鶏がばたつく
啼く、啼く
バタバタと

鮮明な血痕
怒りに震えるもわれわれ
横文字だらけのシャツを
しょいこむのだった

二日酔いのような頭で
ひねり
悩み
哀しみ
愛す
ビュゥ‥と

あるいは大ぬし

あけもどろの はなの さいわたり
あれよ みれよ
きよらやよ

てだこ、大ぬしが飛ぶ
  
    
     


       (※「おもろさうし」より一部抜粋)


自由詩 てだこ、大ぬしが飛ぶ Copyright ミネ 2004-12-19 23:43:10
notebook Home 戻る