消滅する十二時
青土よし
孤独は堆く
薄緑色の小鬼が
片目を瞑って
夜道を歩く。
飴色の酒壜を携えた
一人の小汚い男が
片目を瞑って
夜道を歩く。
それぞれが
それぞれに
それぞれを
与えるべく
出会う為に
出会う事を
ただ何回も
繰り返す。
百回目の永遠を目前にして
とうとう朝が訪れた。
言い訳をするように
仕組まれた輝きで。
私の悲しみを
どこかの誰かが耳にした。
二百回目の永遠が
十字を切るより先に
その誰かを
見つけ出さねば
ならぬ。
自由詩
消滅する十二時
Copyright
青土よし
2012-12-09 23:12:08
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