ひとり
mizunomadoka

先を歩いていたあなたの
姿が見えなくなって
やがて足あとも消えた
砂漠の何もない町で私は
水だけを買って店を出た

かすかな電波を拾い
疲れた馬を励ましながら歩く

私が疲れても立ち止まったりしないでね
一人で山頂を目指してね
海とか星や砂漠の町を目指してね
手をとって
一緒に歩こうなんて言わないでね
私はすこしだけ
遅れて行くから

夜になるとパソコンだけが明かり
夢だけが光になる

運び手のリズムでゆれる床
シュラフ・シュラフ




自由詩 ひとり Copyright mizunomadoka 2012-12-08 01:31:21
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