蛇年へ
朝焼彩茜色

蛇がとぐろを解き始める まっすぐ進む為に

山々は賢者の年月を重ね 黒髪の若さを絶つ

純白の息を積もらせる この冬

 爪垢の取れない曇り空 目に入る雪の棘

 名残の竜は最後まで 天空を頂く還る場所へ貫く 雷師と共に

 仰ぎ酷使した首元を夜明けの東へ直す

蛇がとぐろを解き始める まっすぐ進む為に

煌き巡るとぐろ螺旋 銀漢に砂鉄の如く着く星屑

新年に何度も信念を描く 繰り返しの味を深みに添える

この冬


自由詩 蛇年へ Copyright 朝焼彩茜色 2012-12-07 21:21:52
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