【 雑記 道について 】
泡沫恋歌
私は道についてよく考える
別にどうってこともないような
つまらないことをいろいろと……
フェリーニの「道」という映画を
レンタルビデオで観たことがある
ジェルソミーナという 頭は弱いが心の美しい娘と
ザンパノのいう 粗野で暴力を振るう旅芸人の男
ふたりは旅をしているが
ある日 ザンパノが犯した罪のせいで
ジェルソミーナがおかしくなってしまい
足手まといになった彼女を ザンパノは道に捨てた
この映画は衝撃だった!
道が人を捨てる場所だったということが……
*
道に落ちているものベスト3
手袋 ハンカチ 空缶
煙草の吸殻もよく落ちていたが
最近はマシになった
道に落ちていたら嫌なものベスト3
犬のうんち ゲロ 死体
夕暮れ時に自転車で道を走っていたら
電信柱の陰にゴミ袋に入った生首がゴロゴロと
よく見たら マネキンの頭だった
ヘアーサロンで練習用に使っていたものだが
こんなものを道に置くなっ!
道に落ちていたら嬉しいものベスト3
現金 友人との再会 ラッキー
半年前に私は夜道で千円拾いました 超ラッキー!
*
「道」では
いろんなものが交差している
人が 犬が 猫が
だが要らないものは捨てる
ゴミを 友情を 恋を
そして再び構築されていく
思い出と 夢と 未来と……
道にはいくつもの選択肢がある
道を選ぶ 道を誤る 道に外れる
前進する限り 目の前に続く地面
それは「未知」なのだ
シンプルに 道ってなんだろう?
それを考えるために今日も「道」を行く
2012/12/07