樹木のセミヌード
るるりら

モンマルトルに世界樹が生えている
世界の中心から その根は 枝をほそらみ
スローモーションで 人々が朽ちるときにだけ
冴えざえと 好き勝手に舞いながら 全体としてと統一のとれたリズムで
落ちる枯れ葉よ

地球の中心に「樹」がある


秋葉原に世界樹が生えている
おたくの中心から その根は 世界にほそらみ
猛スピードで おこなわれる選挙が満ちるのを
冴えざえと 好き勝手に批評しながら 全体として統一のとれたリズムで
舞いあがる萌えた華(はな)よ

世界の中心に「萌え」がある 


はりめぐされた高速道路の街路に世界樹が生えている
遅い速度のゆるされない道
スローモーションで洗濯され干されている勝負服が見える
ライバルは秋

秋めくほどに
脱いでゆく
ほんとうだけになって
世界樹が


炎の葉を散らす


自由詩 樹木のセミヌード Copyright るるりら 2012-12-05 16:33:39
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るるりらの 即興ゴルゴンダ