もっぷ

吐く息が部屋のなかでも白を語る
かじかんだ爪先に靴下を与えるでもなく

窓の外
早すぎた目覚めがかなしく
ひとりを悟る

時間ときに負けて
遠のいてゆくあなたの微笑みは
まるで砂の城のごとくに

さざなみにすら抵抗をせず
わたしをのこし


爪先がうつつを知らせ
飲み物で暖をとることを提案した

逆らって
水道の水をコップに注ぎ
一気に飲み干す


吐く息は部屋のなかでも
色彩を語る

あなたのいまの色を想う


自由詩Copyright もっぷ 2012-12-05 12:31:26
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