積み木
草野春心



  積み木の赤い部品が
  緑のうえにそっと載る



  駆け抜ける電車の影が
  血の気のない床を砕いて
  それから
  途絶えて消える
  轍のひとつも残さず
  羽根のような静けさの
  寧ろ喧しい夕餉時





自由詩 積み木 Copyright 草野春心 2012-12-02 22:48:45
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短詩集