苦くて、逃げられない。。
世江
一方的に想いを告げて終わりだなんて、
考えられないはずだったのに。
意図も簡単に現実になってしまった...
驚いて、声も出ないほど、、、
そう仕向けたのは私なのに、
まるで、そうじゃないみたいな感覚。
気持ちが悪い。
受け止め切れない自分がいて、
白々しい想いばかりが募り、零れてゆく。
貴方の声を聞く度に締め付けられるこの胸は、
音も立てず、崩れてゆく。
遠くへ、逃げてしまいたい
誰にも構われず、一人きりで...
そうして、辿り着いた異国の地で、
思い切り、全てを馳せたい。
何もかも、残らなくなるくらいに
そうすれば、少しは心も晴れるのだろうか...?
ずるい
穢い
憎い
それでもって、恐ろしい。
分からない。
ただただ、込み上げてくる何かを抑えて、俯くしかない。