パズル
三田九郎

風が吹き

道にぱらぱら

僕がこぼれていく

パズルが少しずつ

ばらばらになっていく

どこからか

埋められていくのか

見た目には

なにひとつ変わらない

足跡も

残骸も残されず

ひゅるひゅると冷たい風が

落ち葉を過去へと転がしていく

生まれ変わるということが

こんなことならたやすいのにね

すれ違った女の

後ろ髪の甘い香り


自由詩 パズル Copyright 三田九郎 2012-11-24 07:02:51
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