書簡Ⅱ
高原漣
『死は万物に等しく訪れるが、死を悼む者の多寡は平等ではない』
『死は万物に等しく訪れるが、死者がこの世に残す未練はその限りではない』
『死は万物に等しく訪れるが、死によって失うものの多寡は平等ではない』
『死は万物に等しく訪れるが、詩によって描かれる彼我の境界は彼岸の彼方に歩み去るものが残す足跡にすぎない』
―――アラモの鍛造術師からパタラカーガの傭兵へ 廃火歴ニ○九年 翠月 八の日(銀曜日)
自由詩
書簡Ⅱ
Copyright
高原漣
2012-11-23 22:27:49