試作 1
渡辺亘

言葉の受肉を待つ間
私は何を語ろう
肺腑をえぐる現在は続く
この白金の
眼も眩む閃光
人形の目玉のような現在が
私の身体を痛めつける
本当の言葉のありかを探すけど
そんなものはない
私は言葉を軽蔑する
本当のありかは
表記することができない
かつて言葉にされたことは
ここに清算され
罰を受ける
焔のおもいを抱いて
どこへ
どこへ行く
私の一念は


自由詩 試作 1 Copyright 渡辺亘 2012-11-23 02:53:00
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