地下水
灰泥軽茶

冷たい空気が流れている

口に含むと清らかな声がする

春の匂いに予感する

夏の記憶が乱反射する

秋の夕暮れが頭から沁みだす

冬の初々しさに笑顔をほころばす

時と記憶が交差して透明色の地下水が

喉を潤わす


自由詩 地下水 Copyright 灰泥軽茶 2012-11-18 23:39:26
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