夜のステンドグラス
そらの珊瑚

ほおづきのうすい衣に隠された中に在るのが心なのです

触れたならかすかに心寒くなるふかづめの指先のあやまち

みづぞこに沈んだ家のポストには時々手紙が届くそうです

白波がサーファーたちを乗せてゆく人は何処へ運ばれるのか

夜という闇が色を消してゆく輪郭だけが浮き上がる窓

帰り道持たないことに気づいたら私も迷子の列に加わる

最期にはつながれた手をほどき逝く紅葉の孤独 人の孤独









短歌 夜のステンドグラス Copyright そらの珊瑚 2012-11-18 14:05:05
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