守るべきものに守られて。
元親 ミッド

キミのことが大好きです。

大好きなんです、どうしょうもなく。

そんなキミを、守りたいって

僕はいつしか思うようなったんだ。



そして

キミを守ることができた度に

僕は嬉しかった。



でも本当はなんのことはない。

僕は、僕が、キミを守りたいから

守っていたってだけだったんだね。



キミを守るだなんて

なにを偉そうに思っていたんだろう。



本当は、いつでもキミが僕のそばにいてくれたから

きっと僕はがんばってこれただけだったんだ。



キミを守りたいって思うほど

その分強くなれたんだ。



つまりは、キミを守っているつもりになっていた僕に

力を与えてくれていたのは本当はキミの方で

守っているつもりの僕が

本当は、キミに力をもらって

初めてそうして強くなれたんだって。



きっと

僕は僕で

キミに守られていたんだね。



いつかキミが言った。

“ごめんね、あたしには何の力もないけれど

 すべてをかけてもあなたを守りたい”って。



あの時は、僕は笑っていたけれど

でも今ならわかります。

きっとキミはあの時から

ずっと僕を守ってくれていました。



ありがとう。

キミのことを愛しています。

キミに何の力もないだなんて嘘だよ。

キミが

キミ自身が、僕の力です。


自由詩 守るべきものに守られて。 Copyright 元親 ミッド 2012-11-14 23:51:23
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