土砂降り
nonya


僕が降ってきたよ
無数の

堪え切れずに
僕が

地面に突き刺さろうとして
ザザズ

濁った悲鳴をあげているよ
無数の

僕が降ってきたよ
止めどなく

所嫌わずに
僕が

地面を塗り潰そうとして
ドドダ

濁った血を流しているよ
止めどなく

君の傘を溶かしてしまうほど
いっそのこと

降り続けばいいのに
僕が

想いは川を奔り海に呑まれる
呆気なく

いまさら降りやんだところで
もともと

虹にはなれないのだから
僕は

君は微笑んで僕を忘れる
きっと




自由詩 土砂降り Copyright nonya 2012-11-11 10:31:53
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