キミと僕と飛べる鳥。
元親 ミッド

飛べない鳥もいるけれど

飛べる鳥に限って言えば



“鳥は、飛べるから鳥なんだ”



小さなかごに閉じ込めちゃって

そうして

人が眺めるためだけに

餌を食み、

ただ生かされるのは

きっと、本来の姿じゃないよね。



キミが大事そうに

両手で抱える

美しいその鳥籠には

一体、何が閉じ込められているだろう?



ねぇ、空を見上げてごらん。

きれいでしょう?

ひろいでしょう?

果てしないあの空の奥には

どんな世界があるんだろね?

僕も行ったことはないけれど

キミは行ってみたいと言ってた。



限界を決めるのが

自分自身であるように

空の向こうに世界なんてないんだと

いつのまにやら決めつけていた。

目の前にある現実を前に

翼があったことなど

すっかり忘れてしまってて



だから、その抱えた鳥籠に

閉じ込めてしまっていたキミ自身を

今、この空に開放しよう。

恐れなくていい

何も怖いことなんてない。

もちろん今までのように

餌は与えられることもないけれど

自分の力で食べ繋ぎ

そうして生きていくこと

それが自由というものだから。



もちろん楽ではないでしょう。

だけど、だからこそ

“生きてる”って思える。

隣り合わせに“死”を感じるからこそ

生きるてるって認識できる。



飛べない鳥もいるけれど

飛べる鳥に限って言えば



“鳥は、飛べるから鳥なんだ”



キミにしたって

僕にしたって

“人は、自由だから人なんだ”

って思うんだ。


自由詩 キミと僕と飛べる鳥。 Copyright 元親 ミッド 2012-11-06 02:28:32
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