晴れ時々ペシミスト
nonya


晴れすぎた空を仰いで
晴れなければいけない
と思った

わずかな湿り気も
吸い寄せてしまう
とてもシリカゲルな僕は
そう思った

咲きすぎた花を眺めて
咲かなければいけない
と思った

あらゆる臭いを
抱え込んでしまう
とても活性炭な僕は
そう思った

前向きすぎる人の流れに
弄ばれていても
無闇に振り返ったりせずに
依怙地に滞ったりせずに
息継ぎの要領で溜息を誤魔化して

正しすぎる言葉の数々に
平手打ちされても
不様に項垂れたりせずに
無愛想に黙ったりせずに
悲観論者のラベルを笑顔で隠そう




自由詩 晴れ時々ペシミスト Copyright nonya 2012-11-03 10:15:51
notebook Home 戻る