そして今も。
元親 ミッド
君が悲しい時は僕も悲しい。
君が苦しい時は僕も苦しい。
君が嬉しい時は僕も嬉しい。
君が楽しい時は僕も楽しい。
そうして二人
気持ちを一つに出来ることが
何より幸せな事だった。
吹きつける強い海風と
草の香りがするあの海岸には
今でもあの頃と変わらずに
ウミネコが鳴いているのだろう。
真っ青な空に漂う白を
風の冷たさも忘れてふたり眺めた日。
握りしめた手の指が時折絡み合っては
お互いの表情を覗きこんで
ちょっと照れながらほほえみあった。
いつまでも
きっといつまでも
その肩に触れるぬくもりを
ずっとずっと感じていられる
そう思ってた。
幸せすぎるよと
あの時、君がこぼした涙は
今も僕の心には沁みていて。
それはいまでも大事な宝物。
特別でなくてもいいんだ。
ささやかでもいいんだ。
二人の時間はそれだけでよかったんだ。
それで十分幸せだったから。
そうして
今も
あの北国の町で、離れてすごしている君が
幸せならば僕も幸せ。
それで十分。
幸せすぎる。