待ち惚け
HAL

なぜきみはぼくに逢いにきてくれないんだ
これほどにきみと逢うことを望むぼくにだ

でもきみは遠い日にぼくに手を差し伸べた
ぼくはきみのその手を掴もうとしたときに

きみは邪険にぼくの手を振り払った
まるで急に心替わりしたかのように

ぼくはそれならとぼくから逢いに行った
でもきみは横顔を見せるだけで無視した

ぼくはもうきみと逢うために生きている
きみならそれはきっと分かるはずだろう

きみはぼくのそんな知り合いを多く視てきた
そしてそのなかでひとりだけに手を伸ばした

ぼくはまだきみと面会するに価しないのだろうか
分かるはずだぼくはもうきみと逢うためにずっと

暗く苦く重い心を抱きつつげながらも生きつづけてる
それは嘘でないことをきみは見抜ける力を持っている

一体いつまで待ち惚けをさせるつもりなんだ死神くん
それともまだぼくがやるべきことはあると言うことか


自由詩 待ち惚け Copyright HAL 2012-10-27 16:04:17
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