しろめたい、
ふるる

しろめたい、
足元のタイルを白に染めたい、
子猫の日々を大事にしたい、
実のない言葉を置き去りにしたい、
叶わぬ希望を箱につめて海にぽん、

しろめたい、
シロツメクサを踏みたくはない、
かわいこちゃんをカメラに収めたい、
直後に殴られたい、
怒ってデータを全消去されたい、
ぜ、

しろめたい、
あの日の苦労を全世界に広めたい、
かつての気苦労はとっくに忘れたい、
なんだ夢かと今でも言いたい、
嘘じゃない、
目が覚めない、

しろめたい、
白目むく鯛でお祝いしたい、
記念日を勝手に作りたい、
来年も再来年もと言いたい、
ささ来年も、さささ来年も、その次もその次も、
あるんだよ、

しろめたい、
こんな風に詩を書くこと、
長い間 短い間のうちに、
落とし物を探す間もなくまた落とすと言っている間も落とす、
ようにして
しなってしまったものを、書くすべはとうになく、
しろを振り返ることが怖く、
みだすものは紙のしみのみ、、、、


自由詩 しろめたい、 Copyright ふるる 2012-10-26 10:03:19
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