原初
高瀬

境界線のない
36度7分にたゆたう
怠惰、
あるいは慣性
そうして21の曖昧なきみ。

0と1との鋏で
切り放された生と死が
点と線とで結びつこうとうごめく
ので

放物線に沿って落ちていった
読点、
そうして14の私。を
屋上の檻に閉じこめたまま
泥濘のなか甘んじている
わたし、が

たくさんのわたし
たくさんのきみ
たくさんの読点、
そして句点を打ちたがっている。
たくさんのそれらへ
分解されて

0と1とをつなぐなら
焦げつくにおいとともに
流れでていくであろう
いつか
私のあばらの骨と骨の合い間から
すべてが。


自由詩 原初 Copyright 高瀬 2012-10-22 23:42:59
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