とつとつと
もっぷ
風を脱がされた雨が淋しげに
吶吶と落ちている
かなしみだ
わたしのかなしみのうつしみだ
晒されて
ほら聴こえる
よおく聴こえる
嘲笑い
わたし、宛て
*
風に捨てられた雨がどんなにか
かなしいか
知っているかい
ただ落ちることしかできない
落ちて落ちて落ちて
どこまでも
落ちてゆくことしかできない
そして滲みてゆくだけ
地に
ただ、地に
行き場なく袋小路
当て所なく夢は潰え
何もかもが裏目に出て
周囲は目配せをするいまだ
と
そして一斉に
待つ
のだわたしが早くナイフを出さないか、と
そのナイフで身を切って果てないか、と
風、失ったわたしの末路はそうやって訪れる