昨日頑張りました
鵜飼千代子



ひとつ
大きな仕事をして
昨日は飽きるほど眠った
ので、
今日は眠れない



仕事といっても
遊びで
「仕事」の意味は
「必殺仕事人」の
「仕事」なんだけれど





余韻がね
じんわりくるの





「自分が
上位にいられるところばかりに
甘んじていると
色々な感覚が麻痺するな」
だとか


「こんな風にしてもらって
嬉しいな」

とか

「出来上がっている人
ばかりの場所では
的確な迷いのない指示が
順位の明暗を分けるな」
なんて
勉強させてもらいながら




自分に出来る
(生活優先で)
精一杯をしたよ





点数で考えると
全体の5パーセント



だけど
この点数がなければ
順位がまた
変わっていた





「1回参加しただけで
メンバーのつもりになっている」



って
前に別のチームの
リーダーに言われた
ことがあって


普段は
水に流しているのに
トラウマが
わたしを脅かした





「次も参加してくださいね」
と言われても
急に金縛りにあったように
そのことを思い出して



揃い踏みのようになりそうで



「よろしくお願いします」
と即答出来なかった





5パーセントの得点力の明日はどっち?





わたしはね
次も参加したいと思ったの



少し
生活の調整はしなきゃ
いけないけれど
ダメ出しされるか
体力的にキツくて無理か


そう
自分が納得いくまで
頑張ってみたいなって





イベントの最終日
9時間携帯と
ベッタリ格闘していた



ヤワな
気持ちじゃ無理だと思う




担がれた御輿の上で
にっこり笑って
手を振っているのは



たぶんわたし
苦手なのね





いつも
現場にいたいし



同時に
担がれるくらいの
見識は持ちたいし





変質者から
大切な人を護らなきゃ
いけないから





そんなこんなで
金木犀の香る頃
わたしはまたひとつ
大人になったのでした






自由詩 昨日頑張りました Copyright 鵜飼千代子 2012-10-17 04:45:17
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