望み
草野大悟

あたしは
村に住みたかった。
海のにおいのする
ちいさな、ちいさな村に
あなたと ふたりで。

あたしは
あなたとふたりの
空だけが
欲しかった。今も。

ふたりで
いつも
はんなりと漂う
空が欲しい。

あたしたちは
なんにも
望まない、し
なんにも
望んでこなかった。

ただ
ひとつ だけ
、を除いて。

ふたりで
ずっと
いたいという
ただ、それだけを
除いては・・・


自由詩 望み Copyright 草野大悟 2012-10-05 20:13:10
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