遠くの山
朧月

山がすきだ
遠く離れた場所で
ただながめているのがすきだ

けわしい道も
おそろしい生き物も
触ればかぶれてしまう植物も
いない場所から
のぞいているのがすきだ

山はこばまない
のぞかれていようと
無視されようと

こんな私が
踏み入れたとしても
されるがままになるだろう

山から生まれた
私たちは
山にかてるはずもない

ひきつけられている
勝手に慕われていても
山は私たちに
いろんな顔をみせてくれるのだ


自由詩 遠くの山 Copyright 朧月 2012-10-04 18:15:55
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