バスタブ
草野春心



  バスタブに水を張って
  女の手のひらを投げこむ
  まだ、
  切り落とされたばかりの



  まるい骨ののぞく
  その切りくちにも似た
  鮮やかな真夜中
  朝陽までの時間は
  女の手首を思い出すためにつかう


  


自由詩 バスタブ Copyright 草野春心 2012-10-02 20:55:04
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