台風奇し
木の若芽
暗い部屋の窓の外あの木の下が 光の逃げたありどころかも
天の裁きの声間近くて 光りなき朝の裏庭奇(くす)しく光る
嵐は夜 武蔵野襲う孤賊かな
雲は石に 風は人家に 雨は固き生き霊として叩きつけらる
凪がんとする風まだ見えて 白鷺のS字の首の羽一枚 川面流れて荒川の果て
短歌
台風奇し
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木の若芽
2012-09-30 10:08:08