なで肩の運勢
そらの珊瑚

朝起きたら
おもいのほか寒かったのです
肩がひんやりします
すっかり秋ですね
早起きしても
ひぐらしの声はどこにもありません

朝起きたら
寝違えていたのです
眠りながら何かを間違うなんて
我ながら器用なヤツだと笑いながら
実は正しい眠り方さえ知らない事実に
愕然とするのでした
そんな時は手のひらで
まず温めてみようとしましたら
実は肩のほうが温かかったのでした
身体は中心部分により近い方が
温かいというのは
どうやら本当らしいです
雪山で遭難したらこの手は真っ先に
わたしの心臓に見捨てられることでしょう
ああ、素晴らしく不器用なわたしの手よ

そのとおり
あなたは器用なんかじゃない
器用な人は
寝ている時だって
上手に夢を見るものでしょう

ようやく復活したシクラメンの葉が言います

不器用だけど
とりあえずこの朝に戻ってこれました
見た夢はきれいさっぱり忘れていましたが

なで肩には
そうたくさんの物は
もともと載せられないんでしたね

今日の運勢は
物事そう悪いことばかりにアラズ なのでした




自由詩 なで肩の運勢 Copyright そらの珊瑚 2012-09-23 08:43:35
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