たりたち
灰泥軽茶

たりたりたりと

私の何か少し足りていない

ミリデシリットル分の

たりたりたりが

足早に私のうしろをついてきて

影に交じりながら

陽をよけて

たりたりたりと

私の足りていない

場所めがけて

声高に威勢をあげて

アキレス腱をかけのぼり

背中から肩へ

つむじによじのぼり

さぁここからと

たりたりたりと

アンテナをピュンとのばす


自由詩 たりたち Copyright 灰泥軽茶 2012-09-22 01:17:56
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