きれいな骨
はるな


可愛かった君が
台風になったと聞いて
かなしかった

あんなに可愛かった君が
なに食わぬ顔で
意味や 時間を
張り飛ばしていく

むかし
一緒にうたっていた歌を
はぐれた風に半分だけのせる
ざらざらとした灰色にのみこまれ

十日後
君の骨にのせて歌がかえってきた
むかしのままの
可愛い君だった
きれいな骨だった



自由詩 きれいな骨 Copyright はるな 2012-09-21 15:33:16
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