角のコンビニ物語
番田 


夢を見ていた
バイトをしていた
家で絵を描いていた
夢ばかり見ていた
だけど歳を取り
知らない間にみんなバイトを辞めていく
ある者は営業になり
ある者は鉄道員になり
綺麗な看護婦になり
結局そこで夢を叶えた者などいない
手紙もなく行方もわからない者もいる
だけど今も夢を追い続けている者はいる
コンビニのレジの片隅で
毎晩寂しい姿をさらしていた
そんな風に
努力をして
現実を知り
夢を見られる国は最高だ
路地に消えていく者が溢れかえる街
命と引き替えに
戦場に向かうことなど考えられない


自由詩 角のコンビニ物語 Copyright 番田  2012-09-19 01:29:38
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