空は晴天
永乃ゆち



この恋が終われば私は消えてしまう 恋することは息をすること

もう二度と優しい嘘に傷付かないようにあなたを愛し抜きます

夜になり朝顔たちが眠ってもあなたの笑顔が瞼に沁みて

雨上がり夕暮れ近く雲間から零れる光があなたを照らす

いつだって恋する限り輝ける空は晴天風は追い風

あなたさえ望んでくれたら何にでもなれるよ私女神にだって

心から愛する気持ちそれだけで生きていけると信じています

もう何も欲しがりませんただひとつあなたの心が欲しかっただけ

運命が幻としても泣けるほど愛したことに後悔はない

路地裏に朝が降るからあの人は野良猫みたくこの手を離れ

手のひらのぬくもりだけで生きている冷めた夜にもあなたを想い

心臓にコールタールが流れ込むあなたの隣で煌めく黒髪

吊り橋をもしも一緒に渡ってもあなたは私を好きにはならない

肯定も否定もされず宙ぶらりん空中ブランコ揺れてるままで

『諦めない』その先に何もなくっても私が私としてある為に

告白も責められなかった微笑みも全部呑み込み強くなります

シーソーを漕いでるあなたと私ならどちらが重い?逃げ出せず今

運命は回りくどくて偶然に形を変えてひらら舞い散る

意味なんてないのでしょうね『愛してる』それだけがただ確かなもので

人生の最期に傍にいて欲しいあなた私を殺してください






短歌 空は晴天 Copyright 永乃ゆち 2012-09-19 00:36:03
notebook Home