無花果
マチムラ

果実であると思ったそれは花弁であった
ひたすら内へ内へ花開いているのだ
そして紅く紅く熟れているのだ
いや、未熟な種と共に爛れているのだ
自らを限定してしまった
実の大きさのその中で
虚ろの中心に向かって隙間無く
そして
ぐずりと音を立てて崩れるほどに
甘く甘く爛れているのだ


自由詩 無花果 Copyright マチムラ 2012-09-17 20:39:43
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