楽園
もっぷ

楽園だと思ってたどり着いたところには
泥土と瓦礫がただただ、広がっていて
許してください
と言っていた

なみだで労って
構わないからと応じ
でも本当はとても
かなしかった

労いに
なみだは
使いたくはなかった

、ほかに持ち物がないから

楽園だと思って向かった先に広がっていた
なにか、の残影(なのだと思う)のなか
蝶が舞っていた

彼女はいったいどう感じているのだろうか

そのうちになぜか心地よく眠くなってきて
あとのことはもう

覚えていない


自由詩 楽園 Copyright もっぷ 2012-09-17 07:11:15
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