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itaintme83

1本目
酔った頭で考える
「我々は一体何者で、どこから来て、どこへ行くのか?」
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巨大な空白が私を埋め尽くす
ここは荒野か?
否、人間の土地だ 人間が耕すべき土地だ
時に嵐が吹き荒れ、略奪が起こり、誰かが嘘の種を蒔いたとしても
ここは人間の土地なのだ
私はここに木を植え、その1本1本に名前を付けよう
ネーム・プレートを下げた木々が小学生のように目まぐるしく変貌していく様を、私は見届けよう

2本目
疼痛のする頭で考える
「なぜ私は木を植えなければならないのか?」
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そこにはワーク・ソングが流れ、ご婦人方や農夫たちが冴えない会話を永遠に繰り返しているだろう
何がそれらを終わらせるか?
そうだ、私は終止符の代わりに木を植え続けるのだ
植えた木は踏まれ、折られ、切り倒されるとしても
ここが人間の土地なのだ
私はここに木を植え、その根元に腰を下ろそう
他の木々が全て焼かれてしまっても、苗木を残せるように

3本目
便器にひざまずきながら考える
「なぜ私の木は台無しにされるのか?」
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彼らは枝を切り落とし、枯葉剤を撒き、ナパーム弾を落とすだろう
どうすれば止めてくれるのか?
多分私が木を植えなくなればいいのだろう
全てが灰燼に帰した時、私は長い眠りに就こう
これが人間の土地なのだ
眠りの中で、私は再び宇宙の中でひとつのものになれるだろう
全ての木を植える人がそうしてきたように

4本目
病院のベッドで考える
「私は何をしてきたのだろう?」
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救急車が私を運び、処置を施し、しかるべき病棟に放り込んだ
私の名前は急性アルコール中毒になった
ここでは空白に木を植えることは禁じられている
恐らく私は空白の一部になってしまったのだろう
私は眠り、眠り、眠り続け、とうとう眠ることさえできなくなってしまった
眠りのない夜の中で、私は再び考える
「我々は何者で、どこから来て、どこへ行くのか?」


自由詩 about:blank Copyright itaintme83 2012-09-09 14:08:28
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