「こおりがとけるまで」
ベンジャミン
よくなくきみがなかなくなった
あえば「だいきらい」っていってたきみが
ほんきでみらいをみつめようとしてから
ぼくのめをみてはなしてくれる
よくなくきみがなかなくなった
くちもとがふるえてへのじになるのを
かたてでふさいでぐっとこらえる
そのいっしゅんをのみこんで
よくなくきみがなかなくなった
※
じゅぎょうがおわっていえにかえる
れいとうこからこおりをだして
つめたいこおりみずをつくる
ほほにあてるとそのつめたさにおどろく
これほどのつめたさをかんじて
きみがなくのをこらえるようになった
そうではないことをしんじて
こおりがとけるまで
ぼくはそのばしのぎのやさしさを
きみがなくのをこらえるように
ちらつかせたりはしない
よくなくきみが
ほんきでみらいをみつめてから
ぼくはじぶんのなかのこおりをすこしずつ
きみのみらいがすけてみえるころまで
ただすこしずつとかそう
こおりがとけるころ
ただきみがえがおになれたらいいと
きょうもつめたいこおりみずを
むねにすいこむようにのみほしている